特定の場面(トリガー)がわかっていると、ピンポイントでの対策。 神経調節性失神が起きやすい「3大シチュエーション」ごとに、脳への血流を死守する具体的なテクニックをまとめました。
1. 採血や注射、強い痛みを感じる時
(原因:精神的なショックや痛みによる副交感神経の急上昇)
- 「横になって」受ける: これが最も確実です。医療機関では「以前、脳貧血(失神)を起こしたことがあるので、横になって採血したい」と伝えれば、必ず対応してくれます。
- 視線を逸らす: 針が刺さる瞬間を見ないようにし、深呼吸(特に吐く方を長く)をしてリラックスを心がけます。
2. 満員電車や行列などの「立ちっぱなし」
(原因:下半身に血液が溜まり、心臓に戻る血液が減る)
- 足をクロスさせる(レッグクロス): 立ったまま両足を交差させ、太ももとお尻にギュッと力を入れます。これだけで下半身の血液が心臓へ押し戻されます。
- 足首を動かす: かかとの上げ下げを繰り返す「カーフレイズ」を行い、ふくらはぎのポンプ機能を動かします。
- お腹に力を入れる: 腹圧をかけることも、血圧の維持に効果的です。
3. 朝のトイレや入浴後の立ち上がり
(原因:排泄による神経刺激や、血管の拡張による血圧低下)
- いきみすぎない: 排便時に強く「いきむ」と、その反動で血圧が急降下することがあります。
- 水分補給: 寝起きや入浴前後は血液が濃くなりやすく、血圧も不安定です。コップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。
- ゆっくり動く: 急に立ち上がらず、一度座った状態で一呼吸置いてから動くようにします。
「あ、くるかも…」と思った瞬間の緊急回避策
もし、視界がチカチカしたり、冷や汗が出たりしたら、プライドを捨てて**その場ですぐに「しゃがみ込む」**のが正解です。
物理的圧迫法(フィジカル・カウンター・マニューバー)
- ハンドグリップ: 両手の指を引っ掛け合って、左右に強く引き合う。
- アームテンショニング: 両腕に力を入れて踏ん張る。
これらは一時的に血圧を10〜20mmHg程度押し上げる効果があり、失神を回避できる可能性が高まります。
まずは、ご本人がどの場面で体調を崩しやすいか、これまでの経験を振り返ってみると対策が絞りやすくなります。

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